ブラジルのパン屋さん、「パダリア」

ブラジルのパン屋さんって独特です。
知っている人は知っている。
もう、ミクロスーパー&レストラン!それとたまり場!
コンビニ?って思うほど、日本のパン屋さんとはかけ離れています。

一般的なパダリアメニューも紹介します




まず、ブラジルにパン文化を持ってきたのが、ポルトガル人です。
ブラジルのパダリアでは、ポルトガル由来のスイーツが必ず並んでいます。



そして、ほとんどのパン屋さんが、その場(実際には同じ敷地内)で、パンを焼いています。少数で違う場所から取り寄せているパン屋さんもいますが、ブラジルのパン、「フランスパン」(笑)は、必ず出来立てが求められます。


一番初めのパダリアは19世紀で、パン作り用の小麦粉がリオで売られ始めた1835年の後です。1915年、工場などが出来始め、パン屋さんも大量生産のため、大きなガスかまどを取り入れ、商売を拡大し、国全体に広まったと言われます。


当時、パン屋さんを営んでいたのはポルトガル人とイタリア人で、日持ちするイタリアパンとは違って、ポルトガル人が作ったフランスパンは頑張って一日しか持ちませんでした。

フランスとは名ばかりで、レシピには、油や塩、それに砂糖も使っています。外は黄金色のカリッカリの衣の中にふわっふわの真っ白い、小さいまるっぽいパンです。
現在でも「フランスぱん」は日持ちしません。朝一のは、お昼後までにはもうかくて、トーストしないと食べれません。なぜ売れたのか?


当時のポルトガル人パン屋さんは出来立てのパンを馬車に乗せて、売って歩いたそうです。ブラジル人は昔から、フレッシュな食べ物を好みます。出来立てふわふわのパンはとたんに広まり、国民的なパンになったそうです。

しかも、食べ切れなかった場合、輪切りにして、トーストすれば、ジャムなどをぬり、午後のティータイムでいただきます。


パダリアでは基本、朝の5時、午後の15時に新しいフランスパンを100個から何千個作ります。


そんなにたくさん作って売れるの?

売れます。


「pao frances」の画像検索結果


ブラジルの主食はお米とフェイジョンですが、朝ごはんと16時~17時のティータイムはいつからか、この「フランスパン」とコーヒーがテンプレになりました。

フランスパンにバターをぬって、
ブラジルの生ハムとスライスモッツァレラをはさんで、
あったかいミルクコーヒーかマテ茶、

ブラジルは暑いのに、マテ茶やコーヒーは必ずホットでいただきます。



このパンを使ったサンドイッチなどで夕ご飯をすましてしまう家庭も多いのです。
しかも、ブラジルの人はフレッシュな食材にしかお金を出しません。
見切り品って、マルシェにしかないんですよね。
パンもその日、しかも、1時間くらい前に作られたのしか買ってくれないんです。
そして出来上がりはついつい多く買ってしまいます。




一番すごいパダリアなんか、一日に8千人の客を誇る、もう観光地化しています。

Galeria dos Pães」と言う名で、24時間営業だそうです。





現在のブラジルのパダリア




小さい、地元の住宅街のパダリアでも、日曜日などは真昼間から居酒屋状態になります。
店内か、外側の駐車スペースなどに、テーブルを置いて、ビールなどのお酒や駆使焼肉や鳥の丸焼き、ワンプレートなどを売っています。持ち帰りがほとんどです。

私が住んでいた区域では、近所の教会のミサの跡に、パダリアによって、お昼の鳥の丸焼きを買って、お母さんと子供達が先に帰って、お父さんは一杯だけビールを近所の人と飲んで帰る。それが日曜日の風習でした。


立食いスペースはどこのパダリアにでもあるので、朝早いお父さんは朝ごはんをパダリアで済ましたりします。

大きなパダリアはパンだけではなく、サンドイッチ、軽食の数々を売り、レストラン並みのイートインコーナーがあり、ホールの店員さんがいます。




コンビニみたいに、小さなスーパーみたいなものがあります。食べ物だけではなく、日用品も販売していたりします。



でも、



ブラジルの「フランスパン」。これがパダリアの命です。

 

どんなに投資しても、このレシピがうまくいかないと、事業はぜったいに続きません。


一般的なメニュー



フランスパン (Pão Francês de Padaria:


「pao frances」の画像検索結果
ポン・デ・ケイジョ (pão de queijo)



マクラパン (bisnaguinha)




食パン (pão de forma)



「pao de forma de padaria」の画像検索結果


菓子パン (pão doce)



ブラジルの菓子パンは種類はさまざま。
シナモンロールのような、シナモンの代わりにココナッツがまぶしてあったり、甘すぎるカスタードクリームをまんべんなく塗ったパンとか。色々あります。


ソンニョ (sonho)

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マサラダとシュークリームを合体されて、もっと甘くしたようなもの。
パン生地は揚げてあり、中にカスタードクリームが入っています。


キツッテス・サウガディンニョ (quitutes/salgadinho)

コシーニャやローストされたパステル, ピザ風のパンとか、置かれている種類は店によって違います。




ケーキ (bolo de padaria)

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パダリアでは豪華なホールケーキから、シンプルなシッフォンケーキ、プチタルトなども販売しています。

クッキー (biscoitos)

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クッキーも売っています。
私のお勧めはグアバのスイーツが付いているほろほろクッキーです。


フリーオス(frios)




ブラジルで「冷たいもの」と言えば、スライスチーズや、ハム(スモークされていない生ハム)、モルタデッラの事を言います。一般的なチーズはモッツァレラチーズ、アメリカンチーズ、ブラジルのチーズのミーナスのチーズやプラットと言うチーズです。


飲み物
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その場で飲むのももちろん、コーヒーは魔法瓶さえ持ってくれば持ち帰りOKです。
ジュースや炭酸水はもちろん、牛乳は定番中の定番です。かならずあります。


スイーツ

パダリアのスイーツの定番と言えば、ポルトガルのキンヂン(quindim) でしょう!

 https://casaeculinaria.com/receitas/quindim/

と、小さい、ドルチェ・デ・レチェが入っている、チョコでコーティングされた小さいシューです。

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そのほかに数えられないくらいの種類があります。

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ブラジルのパン屋さんは、「朝ごはん以外にも軽食を売る店」と考えたほうがいいです。

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